メインコンテンツへスキップ
  1. Posts/

【完全無料】Obsidianのメモをスマホ・PC・タブレット全部で同期する方法 #2|LiveSync編

mamio
著者
mamio
まみおブログへようこそ。日々の気づきから、趣味の車中泊や少しマニアックな機材のレビューまで、好きなものを自由気ままに書き留めています。

Obsidianを使いはじめて「これは便利だ」と思った矢先に気づく問題がある。

「あれ、スマホで書いたメモがパソコンに反映されない…」

僕も最初にここで詰まった。Obsidianは基本的にファイルをローカル保存する仕組みだ。そのままではスマホとパソコンでメモが別々になってしまう。

公式の同期サービス(Obsidian Sync)を使えば解決するが、月額$10(約1,500円)かかる。

自宅にサーバーがあるなら、もっと安くできる。完全無料で全デバイスをリアルタイム同期する方法を紹介する。


必要なもの
#

必要なもの 補足
自宅に置けるLinuxサーバー(またはRaspberry Pi) 古いPCでもOK
Tailscaleアカウント(無料) 外出先からスマホで同期するために使う
Docker(サーバーにインストール) アプリを動かす仕組み
Obsidianの「Self-hosted LiveSync」プラグイン Obsidianの中で無料で使える

費用:完全0円(サーバーの電気代除く)

サーバーをまだ持っていない場合は、Raspberry Pi 5かN100ミニPCがコスパ良くておすすめだ。


全体の仕組み(難しく考えなくていい)
#

スマホ・PC・タブレット
      ↕(インターネット経由でも安全に通信)
  Tailscale(VPNトンネル)
  自宅サーバー(CouchDB)
  └── メモのデータを全部ここに置く

全体構成図:スマホ・PC・タブレット→Tailscale→自宅サーバー(CouchDB)

CouchDBというデータベースを自宅サーバーで動かして、全デバイスのObsidianがそこにメモを送受信する仕組みだ。

Tailscaleは「自分専用のVPN(仮想プライベートネットワーク)」で、外出先のスマホからも自宅サーバーに安全にアクセスできるようになる。スマホに専用アプリを入れるだけで使える。


セットアップ手順
#

Step 1:Tailscaleをセットアップする
#

  1. tailscale.com でアカウント作成(無料)
  2. サーバー・スマホ・PCにTailscaleアプリをインストール
  3. 全デバイスで同じアカウントにログイン

これだけで全デバイスが同じ仮想ネットワークにつながる。

管理コンソールでやっておくこと:

  • 「MagicDNS」をオンにする
  • 「HTTPS Certificates」をオンにする

(どちらも login.tailscale.com/admin/dns で設定できる)

Tailscale管理コンソール:MagicDNSとHTTPS CertificatesをONにする


Step 2:サーバーにCouchDBを立てる
#

サーバーに以下のファイルを用意する。

フォルダ構成:

~/couchdb-livesync/
├── docker-compose.yml
├── .env             ← パスワードをここに書く
├── Caddyfile        ← HTTPS設定
├── couchdb/
│   └── custom.ini   ← CouchDB設定
└── certs/           ← SSL証明書

設定のポイント:

CouchDB単体では外部からのアクセスができない(セキュリティのため)。 CaddyというWebサーバーをCouchDBの前に置いて、HTTPS(暗号化通信)を担当させる。

iPhoneやAndroidはHTTPS必須なので、この構成が必要になる。


Step 3:SSL証明書を取得する
#

TailscaleにはMagicDNSという機能があり、サーバーに maxserver.tail-xxxx.ts.net という正規のドメイン名がもらえる。このドメインに対して正式なSSL証明書を無料で取得できる。

tailscale cert \
  --cert-file ~/couchdb-livesync/certs/cert.pem \
  --key-file ~/couchdb-livesync/certs/key.pem \
  maxserver.tail-xxxx.ts.net

この証明書があるからiPhoneでも「安全でない接続」の警告が出ない。


Step 4:コンテナを起動する
#

cd ~/couchdb-livesync
docker compose up -d

起動後、データベースを3つ作成する:

# CouchDB初期化(1回だけ実行)
COUCH_URL="https://maxserver.tail-xxxx.ts.net"
curl -X PUT "${COUCH_URL}/_users"       -u admin:パスワード
curl -X PUT "${COUCH_URL}/_replicator" -u admin:パスワード
curl -X PUT "${COUCH_URL}/obsidian_livesync" -u admin:パスワード

Step 5:ObsidianにSelf-hosted LiveSyncプラグインを入れる
#

  1. Obsidian → 設定 → コミュニティプラグイン → 「Self-hosted LiveSync」をインストール
  2. プラグインの設定を開いて以下を入力:
項目
URI https://maxserver.tail-xxxx.ts.net
Username 設定した管理者ユーザー名
Password 設定したパスワード
Database obsidian_livesync
  1. 「Test Connection」ボタンを押す → Connected to CouchDB が出れば完了

Self-hosted LiveSyncプラグインの設定画面

全デバイスで同じ設定を入力するだけ。 あとは自動でリアルタイム同期される。


ハマりやすいポイント3選
#

① パスワードに記号を使わない @! などの特殊文字をパスワードに使うと、CouchDBが無言でクラッシュする。英数字と - _ だけにしよう。

② iPhoneはTailscaleアプリをオンにしてから同期 iPhoneではTailscaleのVPNがオフだと自宅サーバーに繋がらない。Obsidianを使う前にTailscaleアプリをオンにする習慣をつけよう。

③ Tailscale管理コンソールでHTTPSを有効化 login.tailscale.com/admin/dns でHTTPS Certificatesをオンにしないと証明書が取得できない。最初に確認しておこう。


使ってみた感想
#

設定さえ済んでしまえば、あとは意識しなくていい。

スマホでメモを書いたら数秒後にPCにも反映される。外出先でもTailscaleがつながっていれば同期する。

月額0円でObsidian Syncと同等の環境が手に入る。自宅サーバーを持っている人はぜひ試してほしい。


まとめ
#

  • Obsidianの同期は公式サービスだと月1,500円かかる
  • CouchDB + Caddy + Tailscaleの組み合わせで完全無料で実現できる
  • 設定はやや手間だが、一度やれば後はほぼメンテナンス不要
  • iPhone・Android・Windows・Macすべてで動く

自宅サーバーがあるなら試してみる価値は十分ある。サーバーをはじめて立てる人には、まずRaspberry Piかミニ PCで遊んでみることをすすめる。

関連記事